【SRPG】渚に願いを
・製作者:ヨシ様 

総合評価:B(ほんわか、童話風、SRPGツクールだが色々特殊、)


憎いです。

第一声がこれってどうなんだとは自分でも思います。でも本心です。いや実際凄いですって。
何が凄いって上手く作りこまれてるんですよ。
僕も持っているんですが、SRPGツクールって昔の製品なんで、やっぱり使いにくいわけですよ。変数操作とかスイッチ操作は流石にできるんですけどね。
イベントの部分コピーが出来ないから似たようなイベント作るのも手間取ったり、パレット統一256色だったり。
その中でこの作品は基本的なイベントはもちろん、エンカウントシステム、賞金首システムなどが組み込まれてます。ツクーラーとしてやってて勉強になります。そりゃ銅賞取れるって。

さて、ストーリーについて入りましょうか。主人公はエリアと言う貴族のお嬢様です。で、お嬢様って言うと縦ロール巻いて「パンが無けりゃお菓子を食べれば良いじゃない」って言ってりゃ良いんですが、この子は違います。
基本敬語

ちょっと気弱、

男性免疫なし、

やや天然・・・。


ストライクォ!!

ヨシさんはどれだけ僕のコースを突けば気が済むんでしょうか? 三橋君ですか?

お前じゃ打てねぇ

ルックスはですね、庇護欲をかきたてるようなウサギちゃんです。

とまぁ、このウサギちゃんことエリアちゃんは大きな屋敷で病弱な母親と元気系眼鏡メイドさんと暮らしています。
ぜひ住み込みで働かせてもらいたいですね。
給料は要りません。
むしろ払います。


さて、なぜこの家には女性しかいないのでしょうか?
実はエリアの父親とその兄は軍人だったのです。
『だった』というのは、二人とも死んでしまっているんですよね。
兄に至っては国宝を盗み出して狂人化してます。詳しいところは作者様のHPにて
厳しい状況の中で、心優しい少女は元気を失っていきます。
そんな時例の眼鏡メイドさんが、他の町へ行き母親の薬を取ってきてくれないかと頼みます。
もちろん、使用人であるメイドさんがこんな事を言うのはメイド憲法に違反するのですが、実はお使いとは名目であり、本当は家に篭りがちだった少女に気晴らしをして欲しいとの計らいなのです。
ほんと、ヨシさんはどんだけ僕のコースを研究してるんですか。
これがギャルゲーだったらこのメイドさんから落としますね。多分
コンパクの評価者もこういってます。

本作をプレーして感じたのは、ストーリー性に対する作者のヨシさんの強いこだわり。だけど、制作ツールの機能的な限界が、そうした才能を伸ばす上でちょっと足かせになっているような……。そんなワケで、少々お節介かもしれないけど、むしろ『RPGツクール』なんかを使って、SLG要素を盛り込んだRPGを制作したほうがヨシさんには向いているような気がするなぁ。

これは次回作をギャルゲーにしなさいって言ってるようなものです。
是非、プロのアドバイスに基づいて『渚に願いを』を恋愛シミュレーションゲームにリメイクして欲しいですね。
攻略キャラはエリア、メリル、リィン、ウェンディ。
エリアとメリルはノーマルエンドとハッピーエンドの二つ。
リィンはノーマルかトゥルーエンド。
ウェンディルートは、エドワードに気付かれた時点で毒殺エンド。
リィンルートで、あるイベントをこなす隠しヒロインのミスオレンジ(仮)ルートが解禁。
すべてのエンドをみると、ミソウルート解禁。プレイヤーはミソウを操り、
薬を使ってヒロイン達を堕としていく百合鬼畜ルート。


・・・俺すげぇ。何が凄いって上の文章をノーハドルで書き上げたんですけど。しかもタイピング速度が明らかに普段の1.5倍以上。薄々気付いちゃいたけど、染まってきてるなぁ・・・。


はい、話を戻します。
隣町に向かう途中、エリアが乗っている船が海賊に襲われてしまいます。 奮戦むなしく海に落とされてしまうエリア、冷たい海に体が沈んでいきます。
目蓋に浮かぶのは死んだはずの兄。
すべてを諦め、エリアの視界が黒く染まった時。
冷たい海のそこから、誰よりも暖かな心を持った青年が現れて・・・。
と、良くある引きで終わってみます。
興味を抱いた方は是非プレイしてみてください。余程SRPGが嫌いという人以外は楽しめると思います。
ただこの作品をプレイする前に同作者の『THE PAST』、さらに時間に余裕のあるかたはT・Sさんの『OtoZ』、『えるまに』、礼羽さんの『RUBY knight』をプレイしておくと良いかもしれませんね。
他作品からのクロスオーバーキャラが居ますので。