【いちろ少年忌憚】
・製作者:ななえ様 

総合評価:A(ホラー、アドベンチャー、夜中に一人でやるゲーム、軽いトラウマ)








もーいいから早く殺せ! 目をつぶっているから





 とまぁ、あまりの恐さに阿部さんになってしまったナハトコボルトです。安部さんといってもツナギで公園のベンチに座っているわけではありません。


 で、この作品なんですがありえないくらい怖いです。貞子4人分くらいです。貞子が4人、山小屋の隅に立って順に肩を叩きあって一夜を明かすくらい怖いです。必要人数が一人足りないとかそういうレベルの恐さじゃない。なに言ってるんだ俺は。
 
このゲーム、主人公である「佐々木いちろ」がコックリさんに呪われ、夜の学校にとじこめられてしまい、脱出するために七不思議と戦うことになるのですが・・・。









ムリ!怖すぎるからムリ!!



なんだよこの学校!!なんでこんなに心霊現象おきるんだよ!?パラダイスか!?幽霊のパラダイスか!!なんだよ幽霊のパラダイスって!!幽霊だってこんなにいたら逆に気まずいだろ!!おどろかす順番をシフト組んだりしてんのか!?「イエーイ、俺さっきかなりビビらせたぜ」「まじで?でも俺今回練習いっぱいしてきたから自信あんだよな」とかいってんのか!?あれか!?俺を心臓麻痺で殺したいのか!?ちくしょう!ただでやられっかよぉお!!!







・・・すみません。取り乱しました。というか、こんな感じでテンションを自家発電してないとプレイできないんですよ。もうね、不思議な話で凄く面白いゲームなんですが、途中で止めたくなるんですよ。まぁ、途中で止めるのも気持ちが悪いので結局は続けるんですがね。

 グラフィック、音楽、シナリオのそれぞれが高い水準に達しており、それ以上に演出の方法やタイミングが抜群に巧いんですね。仮に、この作者さんがお化け屋敷をプロディースしたら僕は絶対に入りたくないですね。かっこ悪いでしょうが、意地をはって中に入ったら余計無様な姿をさらすことになりそうです。仮に女子高生と手を繋いで一緒というおいしい状況でも無理です。



仮に相手が26歳の隣の部屋に住んでる新任教師で、学校ではしっかり者で通ってるけど実は結構ズボラで「○○クンが作る料理美味しいよね。私料理出来ないからなぁ」とか言って人の部屋に入り浸って「あ、○○クンもこの漫画持ってたんだ。面白いよねー」って休日に朝から晩まで漫画を読み漁り続けて、ごはんの時間になっても「待って、この一冊まで読ませて!!」ってな感じで熱中し過ぎで気がついたら夜の12時を過ぎて僕が「なんだったら借りていきます?」って言ったら「んー。借りてくほど読みたいわけじゃないんだよなぁ・・・」って言いだして「一日中読んでるのに?」って聞くと「別にこの漫画が読みたいわけじゃないもん・・・」「え?なんか言いました?」「ううん、そうだね。確かにもう遅いしそろそろ帰るかな。・・・あ、明日なにか予定ある?」「無いですけど?」「・・・ ・・・あ、あのさ」「・・どうかしました?」「・・・い、いや。その、明日暇だっていうならさ、良かったら一緒に出かけない?近くの遊園地に新しいお化け屋敷が出来たとかなんとか・・・その、一人でいったら寂しい人にみえるじゃん?」「遊園地ですか・・・まぁ確かに女一人で行くにはハードルが高いところですねぇ。でも俺で良いんすか?」「○○クンだから良いの!!」「え・・・」「あ・・・いや、その・・・そうじゃなくて・・・いやそうじゃないわけじゃないんだけど・・・!」そ、それはその・・・」「と、とにかく明日!!お弁当よろしくねお休み!!」「・・・ま、まさか、いや、そんな、だって・・・!?」な状況でも・・・












いや、流石に行くな。











いや、ふざけてるんじゃなくて。シラフ状態じゃ怖くて本当にプレイできないんです。友人同士でホラー映画を見てる時に口数が多い奴ほどビビってる法則です。
とにかく、このゲームの「恐さ」の演出力は素晴らしい。長さもそれほどあるわけでは無いので、心臓の弱い方以外はぜひプレイしてみてくださいな。あ、セーブデータはいくつかに分けてた方がいいです。展開によっては積む場合があるので。