【ADV】外道狩り
・製作者:豪腕はりー様 

総合評価:B+(コメディ、シリアス、燃え、良BGM、一部ホラー、)






さて、この作品は僕がフリー、シェア含めて初めてプレイしたサウンドノベルでして、思い出深い作品です。
でもなぁ、あんまこの作品のレビューしたくねぇんだよな・・・。
なんでかって?そりゃ単純ですよ。
僕がこの作品を知っているということは、必然的にそのサイトも知っていることになりますよね?

僕のレビューの書き方が豪腕さんのパクリ(劣化)ってモロばれじゃないですか。
まぁ良いや、多分あの方は笑って許してくださるはずです。いや、保障は無ぇけど。
とりあえずここで褒めまくって媚を売っておくか。
さて、先に書いてしまったのですが、この作品はサウンドノベルです。選択肢なしで最期まで突っ切ります。
ここで「そんなんじゃ物足りないよ」「ゲーム性が足りないぜ」って言う人も居るかもしれません。

ぶん殴るぞ?

当たり前の話ですが、小説などは作者の書いた作品を読みなぞることで楽しみます。
アドベンチャーゲームなどは、選択肢を自分で選び、ある程度自分の望んだ結果を得ることができます。
さて、ここで一つ質問です。

『作者が最初から一つに絞って作ったエンディング』『マルチエンディングの中の一つのエンディング』

どちらの出来が良いでしょうか?
私は断然前者だと考えます。
マルチエンディングも好きですよ?
ただ、それでは作者が読者に対して『自由性』を与えてしまうのです。
自由という言葉が必ずしも良いと考えないでください。
自由という事はそれだけ『ズレ」が許容されるという事です。
初めから一つにストーリーが一つのエンディングに収束するサウンドノベルの強みは、その『ズレ』が小さい事だと思います。

分かりやすく言うと、作者のメッセージが読者に『ズレ』無しで伝わりやすいという事です。
マルチエンディングという事は、それだけの数の答えがあり問いかけがあります。それはとても良いことです。
ですが、それに反比例して一つの答え当たりの深みは薄れてしまうと僕は考えます。
もちろん、マルチエンディングによって一つのエンディングでは分からなかった出来事の裏側を知ったときの感動という物は大好きです。が、結局は一枚の風呂敷で上手く畳めなかったんじゃないかとも思うんです。

要は指向性の話です。広く浅くか、狭く深くか、もちろんどっちが正しいのかは分かりません。
ただ僕が言いたいのはクリック押すだけでクリアできるものを甘く見るなって話です。




この物語は、「この世に存在してはいけないモノ」である『外道』
外道と人間の間に線を引き、外道を狩る『外道狩り』
そして『人間』たちの戦いの物語です。
ヒロインにして語り部の神代優希、ドリームボールは投げれません。バスケ部ですしね。
SMAPもたまごっちもカラオケも興味が無く、詩をこよなく愛する。そんなごく普通の女子高生。
そんな彼女はある日、『外道狩り』である桂木紳一郎、そして『外道』と遭遇してしまう。
人間と外道の狭間の世界に、『外道狩り』達の世界に迷い込んでしまったのです。

もうね、この娘が本当に良い子でして。 僕がプレイしたフリーゲームの中で
嫁にしたいキャラ堂々の第一位です。二位はキガ隊長。
主人公の桂木は仕事以外では完全にガキでして、そんな桂木に優希はお母さんですかってくらい献身的に接するんですね。それが実に良い。
また、この二人の距離感というのが絶妙でして。

男と女と呼ぶには幼すぎて、
雇用主と従業員と呼ぶには近すぎて、
兄妹と呼ぶには少し遠くて、
だけど、お互いの事をとても大事に想っている。

もうね、この二人の心情を想像するだけで三日間は糖分いりませんからね。
こんな二人の甘酸っぱい恋愛事情を怪奇事件を通して楽しむのが外道狩りです。


ある日突如として消えた少年、
19年前の事件、
壁のしみ、
父親のやり残した仕事、
言葉に宿る力、
そして桂木紳一郎の『赤』

その全てが混じりあい、『外道』と『人間』の境界が曖昧な世界。

『それでも俺は、お前を狩らなくちゃいけねぇ』




この世界に境界線を引き、事件の幕を引くのは貴方のクリックです。


さて、最後に豪腕ハリーさんがよく仰っているセリフを皆様にお伝えいたしましょう。

『なんでセリフの前にいちいち名前を書くんだ!物語ってのは台本じゃねぇんだよ!物書きなら暗闇の中でも誰がどのセリフ言ったか分からせろ!!』


です。

さらにもう一つ


『茶髪が巫女をやるんじゃない!』



漢の中の漢です。



僕の頭の中では桂木≒ハリーさんです。
たぶん間違って無いと思います。
さて、この作品に興味を持った方は是非プレイしてみてください。
あと、ハリーさんに興味を持った方も是非サイトの方を除いてみてください。
姉属性の方は特に。
ただ、えっちぃゲームも作ってるから抵抗がある人はオススメしません。
でも、レビュー(フリゲ、エロゲ、映画)は見て欲しい。
僕の書くレビューが鼻クソに見えるほど面白いですから。