【冒険野郎】
・製作者:uepom様 

総合評価:A(アクション、ギャグ、シリアス、謎解き要素含む、難易度高め)

オッス!おらスーファミ世代!いっちょやってみっか! どうもこんにちわ。格ゲーとかはめっぽう弱いのに、ボンバーマンだけはやたら強かったので、小学校では『爆弾魔』のあだ名がついてました。
「ボンバーマンは4こそ至高」がモットーのナハトコボルトです。あのルーイの多様性がたまらん。
いやー、こういうと懐古主義と思われるかもしれませんが、Wiiもプレステ3も面白いだろうけど、スーパーファミコンをプレイしたことの無い今の子供は可哀想なんじゃないかなと思います。

『ドット絵』、『2D格闘』、『データ消失』

の3本柱があのころの僕たちのゲームを支えていたのです。・・・いや、カービーDXは流石に消えすぎですが。
さて、みなさんは『ゼルダの伝説』をご存知でしょうか?有名な話ですが、あれって主人公の名前ゼルダじゃないんですよ?
で、ゼルダシリーズの中でも一番有名なのが『神々のトライフォース』・・・そう、スーパーファミコンですよ。

あの完全フカンの構図が良いんですよね。最近のは主人公の視点、もしくはバックカメラなので、3D酔いしそうです。

今回紹介するこの『冒険野郎』は、どこかゼルダ臭、スーファミ臭のする素敵ゲームです。今20歳前後の方には特にオススメ。

さて、レビューを始めましょうか。

主人公ブレンは、ひょんなことから大悪魔ガウナキアの封印を解いてしまいます。
ブレンはガウナキアを再び封印すべく、吸魔銀と呼ばれる特別な素材で作られたチャクラムを使い、ダンジョンに挑むわけですね。
この、吸魔銀によって作られた武器を使う人々の事を『吸魔師』と呼ぶのですが、このゲームの最大の特徴はそこに収束します。
ブレン自身は、魔法使いでは無いので魔力を一切持ちません。
ただし、この吸魔銀によって敵の魔力を吸い取り、その魔力を利用して魔法を使うことが出来ます。
なのでプレイヤーは、『チャクラム攻撃』、『吸魔フィールド展開』、『魔法』と、三つの武器で戦うことになります。
このゲーム、敵がなかなかタフ&トリッキーでして、数も山ほど出てきます、例えるならば某埠頭。
払っても払っても湧いて来るからどうしようもない。とてもじゃないですが真っ向からの力勝負は出来ません。
つまり、ヒット&アウェイを繰り返すことになるのですが、そのやり取りが相当シビア。

吸魔フィールド展開時は、ブレンが完全無防備になるので、そこを他の敵に襲われるとアウト。
だからといって、強力な魔法攻撃に頼りっきりでは肝心な場面で魔力切れを起こす。
魔力を温存しようとすると、いつの間にか敵に囲まれてしまう。

とにかく上手く立ち回って、一対一の形を作るのがベスト。このヒーローらしからぬチマチマした戦い方が大好きです。
ボス戦も、初戦は攻撃パターンを覚えるのに徹して、2戦目で勝ちを取りにいくほうが確実かもしれません。全体的に難易度高め。

また、心配せずともストーリーがキチンと作られています。オープニングからギャグを飛ばしてくるかと思いきや、結構人が死んでしまったり。コミカルからシリアスまでキッチリこなします。キャラも個性が溢れており魅力的です。特に魔法屋のお姉様が、まさにツンデレの黄金比って感じですね。

BGMもかなり良いです。オリジナルなのか知りませんが、階層ごとに音楽がガラリと変わり、ダンジョンの雰囲気作りに一役買っています。

とにかく、全体的にレベルの高い作品ですので、万人に勧めできます。

一度も攻略ページを見ずにクリアできる人が一体何人居るのかは知りませんが、とにかく行き詰ったら色々試すことです。思いもがけない場面で、思いもよらない魔法が役に立つ事もしばしば。

このレビューを書くに当たって、もう一度最初からプレイしたんですが色々忘れてますね。何度も何度も死んで、クリア時間は6時間でした。
推理、戦略、度胸の全てが試されるこの『冒険野郎』、一度プレイしてみてください。