企画エントリーシート+ ※このシートは、マスターの内面などを表すシートで、提出は任意です。 また、ページ内にこのテキストを直に組み込むだけなので文字数制限などはありません。 ・性格  前向きな思考を持つ人物。百年の歳月の中で幾度なく失敗をしても、自らの能力と可能性に一抹の疑念すら抱かず新たな手段を模索してきた。  それはもはや信仰のレベルにまで達しており、いずれ自分の編み出した魔術が根源への道を開き、世界をより良き方向へ導くと確信している。  偏屈で殻に篭りがちな多くの魔術師たちとは違い、魔道を人の世の為に用いるべきと考えている少数派。当然神秘の独占・隠匿を第一とする多くの魔術師達には敵視されている。 このように語ると志のある善意の人物に聞こえるが、決定的な欠陥として個々の人命に対する軽視が挙げられる。明日の世界の為に今日の人間が身を捧げる事を当然と考えており、  家族や恋人よりも国家、国家よりも人類、とより大きな共同体を優先して考えられない者達をエゴイストと切り捨て、軽蔑を露にする。  救世の業と信じてやまない自らの魔道の完成を優先するあまり、これまで数多の人命をその実験の犠牲とし、それに対する毛ほどの後悔も内には無い。  表向きは好々爺然とした人物である為、こういった彼の本質は注意深く接しないと気づけるものではないだろう。  時には孫を可愛がる祖父のように、親しげに話しかけるその姿に心を許すと後々悔いる羽目になるかもしれない。ただ一人称が『我』二人称が『汝』なので多少大仰に映る(笑) ・方針(聖板戦争での立ち回り方) 彼の目的は戦争による勝利ではなく、英霊たるサーヴァントの強靭な魂を捕獲し、その魂から生ずる特異な精神を解析する事にある。 (残念ながら彼の求めに応じて召喚されたサーヴァントは彼が期待するような自我を有しておらず、解析の対象外) 二、三のサンプルを回収すれば充分と考えているので、自らの本性を隠しつつ、まずは比較的害が無さそうな善のマスター達に共闘を持ちかける所から始める。  陣形魔術や魔従兵、戦妖精といった切り札の使用は極力控え、主にサーヴァントを前面に立ててのサポートに徹して危なげなく目的を達成。目当ての魂魄を回収した後は無用な戦いはせず、  早々に聖板戦争から離脱。後は自分の身を守るため、戦争終結まで隠れ家で穴熊を決め込む。  …と、このようにさして面白味のない展開が予想されるので、盛り上げの為、以下のイベントを考えてみた。    @本性がバレる・・・・・・思わぬ強敵の出現につい本気になり、一般人の犠牲も構わず攻撃したり、集団精神操作で町の人々を攻撃に使ったりしてしまう。この行いにより、それまで共闘していた他の善良なマスターとの関係は決裂。戦闘に及ぶこともありうる。  A命を狙われる・・・・・・魔術協会の執行者、聖堂教会の代行者、亡命者の口から国家機密の漏洩を危惧する北東連人民共和国の工作員、またこれまでの魔術実験で犠牲にした者の遺族など、フォーゲンの命を狙う者は多い。戦争そっちのけで彼らとの戦いが始まる。また、サーヴァントの魂を巡って聖板戦争を監督する『万霊の筆』と対立することもあるかもしれない。  Bマスターを狙い始める・・・・・聖板戦争の情勢を眺める内にサーヴァントではなく、他マスター達の強き魂と精神にも興味を抱き、捕獲して解析しようと思い立つ。この戦争で勝ち残る者達は英雄の資質を持つ選ばれた存在と讃え、拘束した上で脳髄を抜き取ろうとする。                   ・戦闘スタイル(強み・弱点含む) ここでフォーゲンの戦闘手段を幾つか列挙してみる。 【精神干渉系魔術】  彼が最も得意とする魔術系統。広範囲に渡る集団洗脳こそがその真骨頂であり、準備次第では小国の国民全体を操る事も可能である。  しかし聖板戦争に参加する多くのサーヴァントやマスターは高い魔術・精神抵抗値を持つ者が多く、その大半に精神操作は通じない。  よって、精神賦活の術で共闘者の精神を鼓舞し、魔術・精神抵抗値を上げたり、精神に直接衝撃を与えてMPを削るマインドブラストを放って攻撃などのサポートがメインとなる。  ※彼のマインドブラストは束ねた数百〜数千人分の意識が圧縮され込められている強力なものであるが、数万、数十万の民を相手にし律した大王や将軍、政治家には気合で掻き消されてしまうだろう。   対象の抵抗の強弱で気絶、昏倒、目眩など効果は変わり、気の弱い者は発狂したり精神崩壊を起こす事もある。 【拡大】  ジャーメイン家伝来の魔術。正確には魔術の運用法と言うべきか。魔術の効果範囲を拡げ、個人を対象とする術を集団に、集団を対象とする術をより大きな集団に拡大してかけられるようにする。  ただし対象拡大に伴い、一人あたりにかかる効果も低下し、その分魔力消費量も上がる。これまた本来は大衆の精神操作・洗脳に使用するものであるが、善良なマスターと共闘の際は仲間の魔術を拡大強化して支援する、などの使い方をする。  べホイミをべホマラーに、スカラをスクルトに、ヒャドをヒャダルコに変えヒャダルコをヒャダインに変える術。しかしあまりに特異な魔術・強力過ぎる魔術は拡大ができず、例えできても範囲がわずかに増える程度。  【陣形魔術】  フォーゲンの奥の手であり秘奥義。彼が修得した集団精神操作、肉体強化、拡大魔術、配置魔術、東洋の呪術兵法のすべてを結集して作り上げた集大成。  戦況に応じて戦闘力を最大限に発揮するための類型化された配置・『陣形』を取る事によって、兵士全体の能力を大幅に向上させる集団強化魔術。  例え精神操作され兵とされたものが一般の人々であったとしても、サーヴァントにダメージを負わせる程に強化が可能。  効果発動中、兵全体が青白い光に包まれ、各陣形の模した形状の魔術障壁をオーラのように纏う事ができる。攻撃は魔術障壁による為、兵が武器を持たずとも問題はない。  効果は1〜2時間持続。魔術障壁を纏わせるとはいえ、あまり連続して使用した場合、兵は負担に耐え切れず術を解除後死亡する。  強烈な自意識を持つ兵にはかかりにくく、戦場の豪傑などは陣形魔術の兵に含めることはできない。  以下はその種類と効果である。   ■鋒矢・・・・・・兵を矢印状に配置、全体で矢を模した魔術障壁を纏って高速突撃させる。フォーゲンが最も多用する攻撃陣形。   ■魚鱗・・・・・・兵を三角形に配置、魚の鱗を模した魔術障壁を纏う。防御、機動性のバランスが良い形態だが攻撃力に乏しくあまり使用はされない。   ■鶴翼・・・・・・兵をV字型に配置、鶴を模した魔術障壁を纏い、短時間ではあるが兵全体に浮遊(レビテーション)の効果を付与。上空から嘴による攻撃を仕掛けられる。   ■偃月・・・・・・兵をΛ字型に配置、半月を模した魔術障壁を纏い、堅牢な防御力を持つ相手に無理やり兵を捻じ込み突破する為の陣形。   ■方円・・・・・・兵を○型に配置、円形の魔術障壁を纏い、中央の将を守る防御陣形。これもフォーゲンが多用する陣形である。   ■長蛇・・・・・・兵を縦一列に配置、蛇を模した魔術障壁を纏い、クネクネとした機動力で相手を翻弄し牙で噛み砕く陣形。これもフォーゲンが多用する陣形である。   ■衝軛・・・・・・兵を縦二列に配置、牛馬を繋ぐ軛(くびき)を模した魔術障壁を纏い、列の間に挟んで対象を拘束し、動きを封じる陣形。   ■横壁・・・・・・兵を横一列に配置、石壁を模した魔術障壁を纏い、広範囲に渡って攻撃を防ぐ防御陣形。方円よりも範囲が広い分、防御は劣る。   ■雁行・・・・・・兵を斜め一列に配置、雁を模した魔術障壁を個々の兵が纏い、嘴や翼による連続攻撃を仕掛ける。全体で魔術障壁を張らない珍しい攻撃陣形。   ■車懸・・・・・・兵を○型に配置、回転する車輪を模した魔術障壁を纏い、高速回転により敵を跳ね飛ばす。攻防に優れた最強の陣形であるが、魔力消費・兵への負担が大きく乱発はできない。  ※配置魔術とは物体の配置によって魔的な現象を引き起こす系統の魔術。 【魔従兵召喚】  かつて戦場に名を馳せた精強な部隊を召喚し、敵を攻撃させる術。それらは人のイメージを鋳型としてマナを注ぎ込んだ幻影に等しく、顕現できる時間はほぼ一瞬である。  英霊、サーヴァントに極めて近い存在であり、兵でありながら個々が強靭な自我を持つので陣形魔術の対象とする事ができない。  しかしいずれフォーゲンは魔従兵をも完全に支配下に置き、陣形魔術に組み込もうと考えている。  《魔従兵一覧》   ○カルタゴ象部隊   ○オスマン帝国イェニチェリ   ○プロイセン第6歩兵連隊ポツダム巨人軍   ○ターボル派ワゴンブルク戦車隊   ○井伊の赤備え隊   ○公孫?白馬義従   ○ナチス移動殺戮部隊アインザッツグルッペン   ○ポルポト派クメール共産党少女兵部隊 【戦妖精】   かつて魔術協会の執行者達と一戦を交えた際、深手を負って逃亡した苦い経験から彼が用意した護衛。   執行者に敗北したのは白兵戦に対応できていなかったからと考え、傷ついた体の殆どを破棄、その代替として別の生物を肉体代わりにしようと思いつく。   罠をかけ捕獲した小人(ゴブリンの一種と思われる)七匹を精神操作で隷属させ、魔術薬の投与で戦闘用に強化。使い魔とする。   フォーゲンは一見普通の人間に見えるが、そのローブの下は七匹の醜い小人が寄り集まって人の形をとっているというおぞましいものである。   彼の頭部と融合している小人がリーダー格。戦闘時はローブの下から剣を持つ腕を繰り出し、相手を斬りつける。   陣形魔術使用時は人の形を取る事をやめ、七体分離の上で攻撃をしかける。 【その他】   今回の聖板戦争でパートナーとなるサーヴァントは、彼と同様に精神干渉を得意とする英霊である。   そのサーヴァントの宝具の一つに、他者を一時的に剣術の達人に変えるというというものが存在する。   これは一般の人間を対象としたところでさしたる意味は無いが、高い実力を持つマスターを対象とすればサーヴァントに匹敵する戦闘力を与える事ができ、   またサーヴァントを対象とすればさらに強力な力を持たせる事ができる。これを『拡大』すれば即席剣豪チームが二、三名できあがりである。   また例え一般人であろうとも、やはり集団相手に効果を『拡大』すれば達人部隊の出来上がり。サーヴァントには適わぬまでも、   精神操作された剣術の達人が十数人も襲ってくればマスターはひとたまりも無い。 ・戦闘時相性の悪い相手・良い相手 サーヴァントの多くは英雄傑物であり、並外れた精神力でフォーゲンの精神干渉を跳ね除ける者も多い。『精神干渉を遮断する』タイプのスキルを持っていたり、  狂人ゆえにまともな精神構造をしていない相手にも、術は効きにくいので相性が悪い。マスターに関しても同様である。 それ以外の相手には終始優勢に事を進める事ができるだろう。 ・性格的に相性の悪い相手・よい相手 自分と同じように前向きで、世界を良きものに変えようという熱意を持つもの達には惜しみなく力を貸す。  しかし生命に対する価値観が常人とは異なるため、最終的には決裂する事が多い。 ・聖板にかける願望  根源への到達は自らの目指す方法こそが正しい、と思っているので望みはしない。  前述の通り目的は戦争による勝利ではなく、英霊たるサーヴァントの強靭な魂を捕獲し、その魂から生ずる精神を解析する事にある。  彼にとって時代の節目に現れる英雄偉人達は『精神の突然変異』であり、常人にはない特異な精神構造を持つ興味深いサンプルなのだ。  霊長の総体にすら認められた英霊の強固な自我を大衆に移殖し、いずれ人類に来るであろう精神の退廃に抗おうとまで考えている。 ・最後にマスター自身から一言! 『無為なる汝のその生に、今こそ意義を与えよう。我が救世の御業の元、明日無き者らの礎となれ』 『人よ、しばし待て。神代の昔より続くこの苦患、我こそが除いてくれようぞ』 ・その他自由スペース ジャーメイン・略歴 英国の魔道の血筋、ジャーメイン家出身の魔術師。130年前ロンドンの時計塔に学び、そこで家伝の秘法『魔術の対象範囲拡大』を研究。大いに功績を挙げた。 しかし彼にとって、そんな成功は伝来の術式に多少手を加えたものに過ぎず、あまり意義のあるものとは思えなかった。フォーゲンの内に秘めた真の目的は二つ。 それは他の魔術師と同じ根源への到達と、人類の救済の両方を同時に行える手段の開発であった。 人の苦しみの根幹は『肥大化した自我の暴走』と『弱体化した自我に生じる他者への恐れ』にある…これがフォーゲンの持論である。 また魔術師特有の強きに過ぎる自我がかえって根源への到達を阻み、一方で根源に到達した魔術師たちが帰ってこれないのは、巨大な情報量に埋もれて弱い自我が四散してしまうからである――とも考えた。 脆弱な自我や強すぎる自我は魔術師・一般人共に障害になるとし、フォーゲンはその強弱を魔術的に調節する事でこれらの問題を克服できると結論づけた。 以後は精神魔術の分野に深く傾倒し、その魔術の効果を確かめる為に、大規模な人体実験が可能な国家権力へと進んで身を売る。 やがて、欧州政界の裏舞台に彼の名は知れ渡る事になる。曰く精神の賦活と失活を自在にし、大衆を思うがままに煽動し、凡人を英雄に変える力を持っていると…。 だが政治に進んで関わるフォーゲンを、神秘の隠匿という点から好ましく思わない魔術協会はついに執行者を派遣。 敗れたフォーゲンは重傷を負いながら辛くも逃げ延びた。 追っ手から逃亡し各地を転々とする日々。そんな彼に接触してきたのは当時大きな隆盛となっていた共産主義者の革命家たちである。 彼らは資本主義国家の背後にいる一神教、その守り手である聖堂教会に対抗する為、魔術的な防衛手段を知るアドバイザーを探しており、フォーゲンはその一人に選ばれたのである。 それから長きに渡って彼は共産主義者、社会主義者を助け、革命が成功して後も、第二次大戦とその後に来た冷戦下の世界の影で活躍し続けた。 ――――幾年もの月日が流れた。紆余曲折があってフォーゲンは姿を変え、フォン・ジャンサプの偽名で北東連人民共和国の要職についていた。 同国の基盤を成す全一思想の提唱者であり、この国で人民委員会委員、および全一思想青年大学初代学長を務め、裏では国家の最高魔術顧問として建国以来尽くしてきた彼。 しかし無情にも新たに就任した国家指導者にその力を危険視され、亡命。現在は命を狙われつつも日本国江板市に居を構えている。